奇妙院登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 20:03 UTC 版)
畔倉は、伝馬町の牢獄(現在の東京都中央区日本橋)に投獄される。江戸時代の牢屋は囚人による自治が及んでおり、ヒエラルキーの頂点に立つのが牢名主、次が隅の隠居、さらに次が二番役と呼ばれていた。畔倉は隅の隠居という地位にいた。ある日、新しい囚人3人がその牢に投獄されてきた。二番役の男が一人ずつ罪状を聞いていくと、そのうちの一人、最年長で50歳を超えるこの老人は 奇妙院晴山(きみょういんせいざん)と名乗った。罪状は詐欺である。狐がとり憑いていると偽って祈祷し、それで金をせしめていたのである。奇妙院は、牢屋という閉鎖的空間から発生する新人イビリや虐めに苛まれるが、その度に畔倉が救っていた。畔倉は自身の計略に奇妙院を利用することを考えており、そのために奇妙院に恩を売っているのだった。さらに、奇妙院が幕府の役人から拷問を受けた際には医者を手配し、やってきた医者に賄賂を渡すことで治療してもらい、奇妙院の命を救った。そして畔倉は、奇妙院がどのような悪事をしてきたのか、その詳細を聞くことになる。
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