太陽電池用シリコン生産での損失
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 18:57 UTC 版)
「トクヤマ」の記事における「太陽電池用シリコン生産での損失」の解説
2009年、トクヤマは当時需要が急増していた太陽電池用のシリコン生産を経営の柱に据えるべく、電気代の安いマレーシアに工場を新設することを決定。工場建設が始まった2011年には第2工場の建設も発表された。しかし2011年後半、太陽電池価格の暴落が起こり、工場は稼働前から採算を取ることが困難な状況となった。 2015年3月期決算では、マレーシアの多結晶シリコン工場で半導体向け製品の生産開始のめどが立たないとして、748億円の減損処理を実施したほか、連結で653億49百万円の過去最大の赤字を計上した。これに伴い当時の社長が引責辞任したほか、東京本部の規模を半数に縮小し、徳山製造所などに移転するなどの経営改革を実施した。 また翌2016年3月期の連結決算でも純損益は過去最大となる1005億6300万円の赤字を計上した。これによって財務立て直しが急務であるため大手銀行や日本政策投資銀行、三菱商事などが出資する「ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ」から200億円前後の出資を受け入れた。 2016年9月28日、一連の損失の原因となったマレーシア工場を約100億円(9800万米ドル)で韓国のOCI Company Ltd.へ売却することが発表された。
※この「太陽電池用シリコン生産での損失」の解説は、「トクヤマ」の解説の一部です。
「太陽電池用シリコン生産での損失」を含む「トクヤマ」の記事については、「トクヤマ」の概要を参照ください。
- 太陽電池用シリコン生産での損失のページへのリンク