多項式時間とは? わかりやすく解説

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たこうしき‐じかん〔タカウシキ‐〕【多項式時間】

読み方:たこうしきじかん

コンピューター計算理論において、問題を解く上で必要な計算時間が、問題規模をn、定数をkとしたとき、nの多項式すなわちnk表されるもの。問題規模とは組み合わせ要素繰り返しの数を指し計算時間の上限を容易に見積もることができる。→指数関数時間


多項式時間

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/16 02:24 UTC 版)

多項式時間(たこうしきじかん)とは計算理論において多項式で表される計算時間。

多項式時間のアルゴリズムとは、解くべき問題の入力サイズに対して、処理時間の上界としての多項式で表現できるものが存在するアルゴリズムを指す。問題入力サイズの増大に対する、処理時間の増大を表すものであることに注意されたい。

たとえばバブルソートの処理時間は要素数に対して要素の比較・交換を行う回数は高々 である。したがって、この場合の最悪計算量のオーダーは''O''記法を用いてと表される。 またクイックソートの期待計算量のオーダーは、最悪計算量のオーダーはである。

定義

多項式時間アルゴリズムと多項式時間アルゴリズムが存在する問題クラスについて、簡単に記す。

多項式時間アルゴリズム

Aをアルゴリズムとする。Aが以下の性質を満たす時、Aは多項式時間アルゴリズムであるという

ある多項式l(k)があって、任意のkと任意のkビットのデータxに対し、Aにxを入力した時にAが停止するまでのステップ数はl(k)以下である。

なお「多項式時間アルゴリズム」と言った場合、決定的アルゴリズムのみを多項式時間アルゴリズムとして認める場合と、確率的アルゴリズムをも許す場合とがある。

多項式時間アルゴリズムが存在する問題とクラスP

決定的な多項式時間アルゴリズム(上で定義した)で解ける判定問題の集合をクラスPと呼ぶ(判定問題以外の問題はクラスPに含まれないことに注意)。

関連項目


多項式時間

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 15:48 UTC 版)

グラフ彩色」の記事における「多項式時間」の解説

あるグラフが2色で彩色可能かどうか決定する問題は、そのグラフ2部グラフかどうか決定問題等価であり、幅優先探索使って多項式時間で解ける。より一般化すれば、パーフェクトグラフ彩色数具体的な彩色半正定値計画法使って多項式時間で計算できる弦グラフ閉路グラフ車輪グラフ梯子グラフといった種類グラフ彩色多項式わかっているので、多項式時間での評価が可能である。

※この「多項式時間」の解説は、「グラフ彩色」の解説の一部です。
「多項式時間」を含む「グラフ彩色」の記事については、「グラフ彩色」の概要を参照ください。

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