しお 【塩】
塩が不浄をはらい、清めの働きをするという観念は、日本だけのものではなく、『旧約聖書』などにもすでに記されている。また塩は人に幸を与えるとの考えもあり、『新約聖書』には有名な「汝らは地の塩なり」との一句がある。料理屋の盛り塩は、中国で驢馬に乗った客を寄せるため(驢馬が塩をほしがる)に始まったとの伝説があるが、やはり塩に一種の呪術性を認めてのことであろう。この他にも、塩は入手困難な地方もあったから、粗末にすると罰があたるとされた。古代ギリシア・ローマ世界では、塩は友情の象徴で、パンと塩は歓待のしるしとされたが、反面、荒廃や不毛・死の象徴とされることもあった。日本で、神仏への願掛けで塩断ちしていた期間が終えたのを塩落という。また葬式に加わった人が帰ってきて門口で身を浄めるのを塩払という。
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