固溶体の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/04 16:47 UTC 版)
固溶体には、溶質原子の入り方によって、置換型固溶体と侵入型固溶体の2種類がある。 置換型固溶体 溶媒原子の代わりに溶質原子が置き換わるものである。それぞれの原子半径が同じぐらいであると置換がおこなわれやすい。原子半径の違いが10%ぐらいまでは、成分比の全体にわたって完全に固溶するがそれ以上では固溶度は急激に減少し、15%以上ではほとんど固溶しなくなる。(ヒューム‐ロザリーの法則) 侵入型固溶体 原子半径の小さい元素(水素 (H)、炭素 (C)、窒素 (N)、ホウ素 (B)、酸素 (O) など)が金属結晶格子の原子間のすきまに侵入するものである。金属結晶格子の原子間のすきまは結晶構造によって異なる。炭素鋼の焼入れ、浸炭処理などの表面硬化処理は、侵入型固溶体に溶質分子を過飽和させ、歪んだ組織をつくることによって硬い組織を得る方法である。
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