図像の源泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/07 17:51 UTC 版)
「イアソン (ギュスターヴ・モロー)」の記事における「図像の源泉」の解説
メデイアがイアソンの肩に手に置く構図は、モローがイタリアのヴィラ・ファルネジーナで模写したソドマの『アレクサンドロスとロクサネの結婚』(Les Noces d'Alexandre et Roxane)の結婚の神ヒュメナイオスから着想を得ている。この中でヒュメナイオスはアレクサンドロス大王の友人ヘパイスティオンの隣に立ち、彼の肩に手を置いている。 イアソンの図像についてはヘルメス神(ローマ神話のメルクリウス)のイメージが重ねられている。準備素描(Des.1973)からイアソンの有翼の兜はヘルメスのものであると分かる。さらにイアソンの背後にヘルメスのアットリビュートであるカドケウスの杖が描かれている。モローはヴィラ・ファルネジーナでラファエロ・サンツィオが描いたカドケウスの杖を持つヘルメス像を見たと思われ、またルーヴル美術館ではアンドレア・マンテーニャの『パルナッソス』(Parnassus)のヘルメスを模写している。モローはこれらのヘルメス像をもとにイアソン像を作り出している。
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