しさんか‐さんなまり〔シサンクワ‐〕【四酸化三鉛】
四酸化三鉛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/06 15:21 UTC 版)
四酸化三鉛 | |
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別称
Minium, red lead, triplumbic tetroxide
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 1314-41-6 ![]() |
PubChem | 16685188 |
ChemSpider | 21169908 ![]() |
UNII | A4G39L7HN2 ![]() |
EC番号 | 215-235-6 |
国連/北米番号 | 1479 |
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特性 | |
化学式 | O4Pb3 |
モル質量 | 685.6 g mol−1 |
外観 | 鮮やかなオレンジ色の結晶 |
密度 | 8.3 g/cm3 |
融点 | 500 °C (分解) |
蒸気圧 | 1.3 kPa (at 0 °C) |
構造 | |
結晶構造 | 正方晶系、tP28 |
空間群 | P42/mbc, No. 135 |
危険性 | |
GHSピクトグラム | ![]() ![]() ![]() |
GHSシグナルワード | DANGER |
Hフレーズ | H272, H302, H332, H360, H373, H410 |
Pフレーズ | P201, P220, P273, P308+313, P501 |
NFPA 704 | |
関連する物質 | |
関連する鉛の酸化物 | 一酸化鉛 二酸化鉛 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |

四酸化三鉛(しさんかさんなまり、Pb3O4 英語:Trilead tetraoxide )は鉛と酸素からなる無機化合物の一種で、鉛と酸素の組成比が 3:4 の赤色粉末状の複酸化物。別名は四酸化鉛(IV)二鉛(II)、四三酸化鉛。赤色の正方晶系結晶で、赤色顔料のほか、鉛ガラス、鉄の錆止め塗料として用いられる場合などは鉛丹、光明丹とも呼ばれる。
希硝酸に溶かすと、水に不溶の酢酸鉛(Ⅳ)PbO2と硝酸鉛(Ⅱ)の水溶液が得られることから、Pb3O4は塩基性酸化物のPbO(硝酸と反応する)と酸性酸化物のPbO2(硝酸と反応しない)からなる複酸化物であって、PbO・Pb2O3ではないことがわかった。
合成方法
四酸化三鉛は下記の通り、様々な合成方法がある。
- 次亜塩素酸ナトリウムを含む水酸化ナトリウム水溶液を硝酸鉛水溶液に徐々に加える。
- 塩化ナトリウムを含む水酸化ナトリウム水溶液中に水酸化鉛(II)を入れて攪拌し、電気分解する。
- 炭酸鉛と炭酸ナトリウムを10:1で混合し、460℃まで加熱する。
- 一酸化鉛を酸素加圧雰囲気下で400~450℃まで加熱する。
出典
- ^ “VOLUNTARY RISK ASSESSMENT REPORT ON LEAD AND SOME INORGANIC LEAD COMPOUNDS”. 2012年12月25日閲覧。
参考文献
- 日本化学会・編『第4版 新実験化学講座 16巻 無機化合物』 丸善、1991年
四酸化三鉛と同じ種類の言葉
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