四分庭園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 13:54 UTC 版)
霊廟周囲の庭園は、ペルシア的なチャハルバーグ(四分庭園)となっており、10ヘクタール以上の広大な敷地を有する。四分庭園とは、四面同等の意匠をもち、4つの区画に分けられた正方形の庭園であり、庭園には水路や園路が格子状に走向して中形ないし小形の正方形をつくり、それぞれの交点には小空間や露壇、池泉などが設けられている。 フマーユーン廟の庭園は、インド亜大陸におけるチャハルバーグ形式の庭園としては最古のものであり、ペルシアの伝統が色濃く反映された、従来のヒンドゥー建築やインド・イスラーム建築には存在しなかった形式の庭園である。 優美な庭園はまた、しばしば「楽園の思想」の具現化であると評される。すなわち、中近東生まれの宗教であるイスラームにとって、塀によって囲まれ、日陰と水がふんだんにある庭とは、まさに「天上の楽園」を地上に模写した人工物だったのである。
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