吻の骨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:30 UTC 版)
ラザナンドロンゴベの頭骨は高度に特殊化を遂げており、吻部は頑丈でU字型に丸みを帯び、ダコサウルスと同様に幅よりも高さがありドーム状であった。吻部の正面には骨鼻口 (apertura nasi ossea) が前方に面し、正中線で癒合する。頭頂孔は滑らかで、外鼻孔の高さから歯の高さまで拡張して下る。前上顎骨の残骸の表面は丸みを帯び、突起と隆起と窪みに覆われていた。口蓋には2つの亜円形の窪みが吻部正面に確認でき、口と閉じた際に下顎最前方の2組の歯がここに合致する仕組みである。上顎骨の口蓋部位は前上顎骨の底部の縁には近くなく、前上顎骨の幅と同程度の長さを持つ大きな切歯孔を残す。歯列の内側には畝間と隆起に覆われた「歯周棚」(paradental shelf) が存在する。 上顎骨は前上顎骨に似て高く丈夫であり、歯周棚もその表面に続く。口蓋の表面は珍しく歯列の上高くに位置し、歯槽の深さの約半分におよぶ。眼窩の下で上顎骨口蓋が最も厚くなる。この位置で上顎骨口蓋が口蓋骨のなす口蓋部位と接し、下眼窩窓の境界を形成する。このように、ラザナンドロンゴベの口蓋はアラリペスクスを含むジフォスクス類に類似する。上顎骨の内側には滑らかな溝が存在し、アリゲーターにも見られるような頭骨の含気性を示している可能性がある。
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