古典論による説明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/04/29 13:35 UTC 版)
光散乱は光の反射と同じく、入射光によって誘起された電気双極子の振動から2次波が放出されることによるものである。たとえば原子に光が入射すると、電気双極子の振動が誘起され、それから2次波が放出されるが、多くの原子がまばらに、しかもランダムに分布していれば、これからの2次波を任意の方向で観測した場合に、その強度は各原子からの2次波の強度の和になり、これは一般に0にならない。これが光散乱である。 これに対して原子が密にあり、その密度が一様であるときには、各原子からの2次波は互いに干渉して特定の方向以外では強度が0になる。干渉の結果で消えない2次波は反射波となり、また入射波と干渉して屈折波ができる。このように光散乱は一般に物質が均一でないことに起因するものであり、これには物質表面が一様でなく、そこでも反射光がいろいろな方向に広がる乱反射も含まれるが、ここでは表面の効果は無視して、物質の内部で起こる光散乱について考える。
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