古い時代の神話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/19 07:18 UTC 版)
『マハーバーラタ』より古い時代に『タイッティリーヤ・サンヒター (Taittirīya saṃhitā)』(6・2・3・1-2)に収録された神話では、シヴァの役割をその前身であるルドラ神が果たしている。アスラ達が鉄、銀、金でできた3つの城塞を築き、神々はこれを攻め滅ぼすべく矢を作った。鏃はアグニ神、穴はソーマ、棹はヴィシュヌで作られたその矢をルドラが放って3つの城塞を破壊した。 神話の3つの城塞のモデルとなったのは、アーリア人の敵の民族が築いた砦だとされている。また上村勝彦によれば、ヒンドゥー教での最高神であるルドラ(シヴァ)やヴィシュヌが登場し、特にルドラが重要な立場であることから、『タイッティリーヤ・サンヒター』での神話はヴェーダ神話からヒンドゥー教神話に移行しつつある時期に出来上がったとみられるという。そしてヒンドゥー教の時代には、前節のトリプラースラの物語として内容豊かに語られるようになった。
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