卵巣嚢腫とは? わかりやすく解説

らんそう‐のうしゅ〔ランサウナウシユ〕【卵巣×嚢腫】

読み方:らんそうのうしゅ

卵巣生じた嚢腫一般に良性腫瘍(しゅよう)であるが、悪性中間性のこともある。→卵巣嚢胞


卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)

卵巣にできる腫瘍一種で、流動体詰まったもの。ほとんどは良性ですが、判断がむずかしいため、原則として手術摘出します。妊娠可能性のある人には、できるだけ卵巣を残す温存療法が行われます


卵巣嚢腫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/19 15:07 UTC 版)

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ、ovarian cyst)とは、卵巣に生ずる嚢胞状の病変の総称であり、腫瘍性のものを含め多種多様な疾患が包括される。

概要

卵巣内に液体や脂肪などが溜まる病気である[1]

ヒトにおいては婦人科学の対象となる。

獣医学的には特に機能性嚢胞に分類されるものが重要である。

で主要な卵巣疾患であり、山羊にも発生する。卵胞嚢腫と黄体嚢腫に区別される。症状として無発情あるいは思牡狂を示す。

卵胞嚢腫と嚢腫様黄体の比較
卵胞嚢腫 嚢腫様黄体
排卵 なし あり
触診 突起なし 突起あり

分類

機能性嚢胞

月経の過程に関係するものである。

卵胞嚢腫

卵胞排卵することなく長期間(2週間以上、多くは数か月以上)存続し、質的に変性した異常卵胞であり、片側性のものと両側性のものとがある。牛では濃厚飼料を多給する畜舎や、乳量の多い乳牛、肥育牛で多発し、直接の原因としてFSHの分泌過剰、LHの分泌低下によるものとされていたが、近年ではFSH、LH双方の分泌機能低下が原因として指摘され始めている。直径25mm以上の卵胞が存在すれば本病と考えてよい。黄体嚢腫、嚢腫様黄体、顆粒膜細胞腫との鑑別が必要。治療にはhCGの投与を行う。

黄体嚢腫

卵胞が排卵しないで、その壁の一部あるいは全面が黄体化し、中心部の腔に内容液を貯留し長く存続するもの。牛では原因としてはLHの分泌不足が考えられ、卵胞嚢腫から移行することが多い。直腸検査では正常な黄体、卵胞嚢腫との鑑別が困難であるため、超音波検査、血液あるいは乳汁のプロゲステロン濃度の測定を行う(プロゲステロン濃度1.0ng/ml以上で本病を疑う)。治療にはPGF、あるいはその類縁物質の投与を行う。

皮様嚢腫

チョコレート嚢腫

卵巣に生じた子宮内膜症によるもの。

嚢胞腺腫

腺腫の中でも上皮の乳頭状増殖が乏しいものは、画像診断上「嚢腫」として捉えられる。

脚注

  1. ^ 婦人科|クリニックフラウ栄|名古屋市中区栄-乳腺外科・婦人科”. クリニックフラウ栄. 2022年8月29日閲覧。

関連項目

参考文献

  • 山内亮監修 『最新臨床家畜繁殖学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460201



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