単純な二項式に対する演算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/08 05:48 UTC 版)
二項式 x2 − y2 は二つの二項式の積に因数分解(英語版)される: x2 − y2 = (x + y)(x − y).より一般に、xn+1 − yn+1 = (x − y)∑nk=0 xkyn−k が成り立つ。 複素数係数の多項式を考えている場合には、別な一般化として x2 + y2 = x2 − (iy)2 = (x − iy)(x + iy) も考えられる。 二つの一次二項式 (ax + b) および (cx + d) の積 (ax + b)(cx + d) = acx2 + (ad + bc)x + bd は三項式である。 二項冪、すなわち二項式 x + y の n-乗 (x + y)n は二項定理(あるいは同じことだがパスカルの三角形)の意味するところによって展開することができる。例えば、二項式 x + y の平方は、各々の項の平方と互いの項の積の二倍との和に等しい: (x + y)^2 = x2 + 2xy + y2.この展開式に現れた各項の係数の組 (1, 2, 1) は二項係数であり、パスカルの三角形の上から二段目の行に出現する。同様に n 段目の行に現れる数を用いて n-乗の展開も計算できる。 上記の二項式の平方に対する公式をピュタゴラス三つ組を生成するための "(m, n)-公式" に応用することができる:m < n に対して a = n2 − m2, b = 2mn, c = n2 + m2 と置けば a2 + b2 = c2 が成り立つ。 二つの立方の和あるいは差に表される二項式は以下のように低次の多項式に因数分解することができる:x3 + y3 = (x + y)(x2 − xy + y2), x3 − y3 = (x − y)(x2 + xy + y2).
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