化学工業における分離操作の重要性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/04 20:39 UTC 版)
「分離工学」の記事における「化学工業における分離操作の重要性」の解説
複数の原料を反応させて製品をつくるためには、まず原料を精製することから始めなくてはならない。例えば、石油化学プラントでは仕入れた原油をまず蒸留塔にかけて、ガソリン、軽油、重油などに分けてから次の工程に移す。このとき、分離はとても重要になる。また、精製した原料を反応させて生成物を合成したあとは、分離して未反応物を取り除いて純度の高い製品にする必要がある。ここでもやはり分離は重要である。また、このとき取り除かれた未反応物はリサイクルされて、再び反応器に入る。原料にかかるコストを下げるためにも未反応物を回収し、再び反応させることが必要であり、そのために化学プラントには分離装置は欠かせない。 製造だけでなく廃水の減容化や、有害物質の除去にも分離が用いられている。 1982年時点の報告で、化学工業の消費するエネルギーのうち75%が分離に使用されているとある。また、石油化学産業の消費するエネルギーのうち約40%が蒸留操作による分離である。
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