加速度の方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/15 14:30 UTC 版)
加速度についての方程式を作るには、この系に存在する力を数え上げる必要がある。ひもの伸縮と質量を無視し、また滑車は理想的であり質量を持たないとすれば、考慮すべき力はひもの張力( T )および各物体の重さ( W1 、 W2 )のみである。それぞれの物体にはたらいている力を用いてニュートンの第二法則により運動方程式を立てれば、加速度( a )を含む連立方程式が得られる。 ここでは m1 > m2 として運動の方向を正の向きに取る。すなわち、 m1 が下向き、 m2 が上向きの加速度を持つとき a が正だと決める。重力加速度を g として、物体 m1 、 m2 の重さはそれぞれ W1 = m1g および W2 = m2g である。 m1 にはたらく力から運動方程式を立てると m 1 g − T = m 1 a {\displaystyle \;m_{1}g-T=m_{1}a} 同様に、 m2 にはたらく力から T − m 2 g = m 2 a {\displaystyle \;T-m_{2}g=m_{2}a} これらの二式を足し合わせると以下が得られる。 m 1 g − m 2 g = m 1 a + m 2 a {\displaystyle \;m_{1}g-m_{2}g=m_{1}a+m_{2}a} , 結局、加速度の式は次のようになる。 a = g m 1 − m 2 m 1 + m 2 {\displaystyle a=g{m_{1}-m_{2} \over m_{1}+m_{2}}} 上式を用いれば、逆に運動の加速度から g を求めることもできる。おもりの変位 d とともに時間 t を測定して d = 1 2 a t 2 {\displaystyle d={1 \over 2}at^{2}} . の関係を用いれば a が得られ、さらに g を計算できる。 アトウッドの器械は運動方程式を導くラグランジュの方法を説明する題材として用いられることがある。
※この「加速度の方程式」の解説は、「アトウッドの器械」の解説の一部です。
「加速度の方程式」を含む「アトウッドの器械」の記事については、「アトウッドの器械」の概要を参照ください。
- 加速度の方程式のページへのリンク