初等的説明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 01:23 UTC 版)
以下の式は、2 変数の線型方程式系の例である。 { x + 2 y = 5 2 x + 3 y = 8 {\displaystyle {\begin{cases}x+2y=5\\2x+3y=8\end{cases}}} 左側の記号(中括弧)は、特に必要というわけではないが、方程式系であることを明示するためによく用いられる。この式において、2 つの線型方程式を同時に満たす (x, y) = (1, 2) が解である。 与えられた線型方程式系に属するすべての方程式を同時に満たすような変数の値のことを線型方程式系の解といい、線型方程式系の解を求めることを線型方程式系を解くという。 線型方程式系が与えられたとき、変数の数と方程式の本数を比べれば、その解は大まかに言って 変数の数の方が多いならば、(変数の数) − (方程式の本数)の分だけ変数を自由に定めることができ、解が一つに定まらない。 変数の数と方程式の本数が一致するならば、解が存在し、一つに定まる。 方程式の本数の方が多いならば、制約が過剰なので、解が存在しない。 のようになっていると考えることができる。また、変数の数が多いときには、いくつかの変数を勝手な値をとることができる定数と思ってやることで、変数の数と方程式の本数が同じであると考えることができる。したがって、普段は方程式の数と変数の数が一致する方程式系を考えることが多い。 解法でよく知られたものとして以下の方法がある。いずれの方法も変数を減らしていき、一変数の方程式に帰着させることによって解く方法である。 代入法 いずれかの方程式を一つの変数について解き、他の方程式に代入することによって、変数を減らし、方程式を簡単にしてから解く方法。 等値法(等置法) それぞれの方程式を、特定の変数について解いたときの値を等しいとして、変数を消去する方法。代入法の一種とも言える。 加減法 方程式の両辺を定数倍したり、足し引きすることによって、変数を消去する方法。
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