分布と生環境
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 14:06 UTC 版)
本種は地球上の水域に広く分布しており、ヨーロッパでもアメリカでも記録がある。ただし保存されている株は多くなく、これは本種の培養が難しいことと同時に、やはり自然界での存在そのものが稀少であることによるという。 日本でも報告がある。岡田他 (1965) では珍しいものであり、北海道の泥炭湿地に見られ、また上高地からも発見されたと記されている。他方で月井 (2010) では平地の池沼や田圃、高地の湿地まで「幅広く生息」するとしてある。Melkonian & Mollenhauer (2005) によると原記載の示す場所は河口域の富栄養な場所であり、そのような部分の川底は往々に酸素が多く消費され、硫化水素が発生し、本種は独特な生物群集の一員として出現しがちで、共に生息するものとしては Gymnodinium aeruginosum (ハダカオビムシ属、渦鞭毛藻類)、Glaucocystis nostochinearum (灰色藻類)、Chroomonas nordstedtii (クリプト藻類)、それにシアノバクテリアの数種である。なお、淡水のみでなく汽水からも知られる。また本種によく似たもので淡水産の種がもう1種(P. microspora)発見されており、この種と同定された株には日本産のものが含まれている (後述)。上記の日本での記録はこの種が含まれているはずである。
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