分子モーターとは? わかりやすく解説

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ぶんし‐モーター【分子モーター】

読み方:ぶんしもーたー

生物細胞内で、ATPアデノシン三リン酸)の加水分解によって得られエネルギーを、機械的な運動変換する分子たんぱく質)の総称筋肉収縮細菌鞭毛回転運動などを担う。キネシン・ダイニン・ミオシンなどがある。生体分子モーターたんぱく質モーターモーターたんぱく質


分子モーター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/19 05:14 UTC 版)

ベルナルト・L・フェリンハらの研究グループが合成した360度回転する分子ロータリモーターの回転プロセス[1]ステップ1と3は、アリール基の回転方向を制御するために、キラル試薬を利用する不斉開環反応。ステップ2と4は、位置選択性環形成に続き、フェノール脱保護の構成となっている。

細胞内で何らかのエネルギーを機械的な動きに変換する分子分子モーター(ぶんしモーター、英語:molecular motor)と呼ぶ。分子モーターの働きによって細胞は変形・移動し、細胞内では様々な高分子の輸送が行われる。類似の用語にタンパク質モーター、モータータンパク質等。

種類

リニアモーター
微小管を足場にそれぞれ逆方向に移動するダイニンキネシン類、アクチンフィラメントと作用するミオシンがあり、これらは軌道上を直線的に動くリニアモーターと言える。
モータータンパク質(motor protein)と言うときには多くはこれらを指し、ATPを消費して筋肉の動きや細胞分裂の際の染色体の移動、小胞輸送など細胞の働きに必須な機能を果たしている。
ロータリモーター
真正細菌鞭毛を動かしている鞭毛モーター(flagellar motor)やイオン輸送性ATPaseは回転型のモーターとして知られる。鞭毛モーターは細胞内外のイオン濃度勾配をエネルギー源とし、鞭毛の回転運動を制御している。後者はイオン駆動型とATPをエネルギー源とするタイプがある。

出典

  1. ^ Fletcher, S. P.; Dumur, F; Pollard, MM; Feringa, BL (2005). “A Reversible, Unidirectional Molecular Rotary Motor Driven by Chemical Energy”. Science 310 (5745): 80–2. doi:10.1126/science.1117090. PMID 16210531. 

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