共有結合の開裂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/15 09:16 UTC 版)
共有結合が開裂する場合にその形式を、共有結合を作っていた2個の電子の動きによって2通りに大別する。ホモリティック開裂(ホモリシス)とヘテロリティック開裂(ヘテロリシス)である。 ホモリティック開裂は、2個の電子が開裂後に分かれた2個の原子へ1個ずつ残る形式である。通常は2個のラジカルが生成する。 R − R ′ ⟶ R ⋅ + R ′ ⋅ {\displaystyle {\ce {R-R' -> {R.}+ {R'.}}}} ヘテロリティック開裂は、2個の電子の両方が、分かれた原子のどちらか一方へ移動する形式である。通常はカチオンとアニオンが1個ずつ生成する。 R − R ′ ⟶ R − + R + {\displaystyle {\ce {R-R'->{R^{-}}+{R^{+}}}}} 質量分析計などの系中で起こる分子のフラグメント化は、電子を奪われたりイオン性の化学種が付加することをきっかけとして、ヘテロリティック開裂やホモリティック開裂の過程で起こる。
※この「共有結合の開裂」の解説は、「解離 (化学)」の解説の一部です。
「共有結合の開裂」を含む「解離 (化学)」の記事については、「解離 (化学)」の概要を参照ください。
- 共有結合の開裂のページへのリンク