兆候および症状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/11 05:36 UTC 版)
単回または長期にわたる吸入で肺が感作を受ける。継続して曝露すると、肉芽腫と呼ばれる炎症性結節を生じる。2006年の研究では、ベリリウムの吸入を防いでも慢性ベリリウム症やベリリウム感受性の減少がみられなかったことから、ベリリウムの吸入だけでなく経皮接触によっても引き起こされる可能性が示唆されている。 肉芽腫は結核やサルコイドーシスといった他の慢性疾患でもみられ、鑑別が難しいことがある。しかし、慢性ベリリウム症の肉芽腫には乾酪壊死を認めない(すなわち非乾酪性である)ことが特徴である。 進行すると拘束性肺疾患を発症し肺拡散能が低下する。臨床的には、患者は咳嗽や呼吸困難を示す。また、胸痛や関節痛、体重減少や発熱などの症状が現れる。まれに肝臓など他の臓器に肉芽腫を生じることがある。 これらの症状は曝露から数週間から数十年経って発症するが、発症しない人もいる。人によっては単回の曝露で発症することもある。 ベリリウムとの接触により皮下に形成された肉芽腫性結節は、外科的療法によって除去する。
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