作品研究:《読書》
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「ピエール=アントワーヌ・ボードワン」の記事における「作品研究:《読書》」の解説
ボードワンの1770年頃の作品《読書》(パリ、装飾美術館)では、読書につかれた女性が楽器、地球儀や本といった小道具に囲まれて椅子の上で恍惚の表情を浮かべている。芸術への関心や知的好奇心を感じさせるモチーフに女性が囲まれているこの構図は、モーリス・カンタン・ド・ラ・トゥールがパステルで描いた《ポンパドゥール夫人の肖像》(ルーヴル美術館)と共通している。読書している女性という主題もジャン・オノレ・フラゴナールの作品などにも確認できる。だがボードワンのこの作品では、女性はなぜか両胸をあらわにしている。このようなあからさまな表現をサロン出品作でも用いていた結果、ボードワンは1760年代に文人や聖職者の告発を受けることになった。
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