体液量の測定法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/03 16:44 UTC 版)
生体の水分代謝の異常を知るためには体液量を測定する必要がある。日常的には、尿量や尿比重、血液組成などから体液量を推測する間接的な方法を用いるが、より正確に知りたい場合には直接的な方法で測定する。 直接法の中で臨床的に使われる方法としては希釈法がある。これは、すみやかに体内に拡散して代謝や排泄が行われにくい標識物質を一定量投与し、平衡状態に達したときの濃度から各体液量を算出する方法である。 全体液量の測定には、標識物質として細胞内外に均一に分布するアンチピリンや重水が使用される。また細胞外液量測定には、細胞内に移行しないイヌリン、マンニトール、チオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウムなどが標識物質となる。細胞内液量は直接測定できないため、全体液量と細胞外液量との差から求める。 血液量の測定には、アルブミンと結合して血中に長時間残留する色素Evans blueや、51Crなどの放射性同位元素を用いる。組織液量も直接測定できないため、細胞外液量と血液量の差から求める。
※この「体液量の測定法」の解説は、「体液」の解説の一部です。
「体液量の測定法」を含む「体液」の記事については、「体液」の概要を参照ください。
- 体液量の測定法のページへのリンク