低温NMR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/03 17:45 UTC 版)
非常に不安定で室温では壊れてしまうような分子については、液体窒素などを用いてマイナス数十度以下の低温で溶液 NMR の測定を行う。また、常温では一瞬で進行してしまう反応を低温で観測することにより、律速段階や反応次数などを知ることが可能になる。さらに、通常の温度では単一の化合物と見なされる化合物であっても低温での観測により互変異性体であることが分かる場合もあり、分子の構造をより詳しく知ることができる。ただし、測定する温度領域で液体である溶媒を用いないと低温にしたときに試料が凍ってしまうので注意が必要である。さらに、固体NMRではさらに低い温度領域での測定も可能であり、極低温領域では磁気共鳴温度計としての利用も可能である。
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