伝統的理論との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 09:43 UTC 版)
なぜ国は同一産業の財を輸出し輸入しているのであろうか。伝統的な貿易モデルは産業間貿易を予測するのみで、産業内貿易を説明することができない。伝統的貿易理論では、国家間の生産技術の差異(リカード・モデル)、要素賦存量の差異(ヘクシャー=オリーン・モデル)によって生まれる比較優位のパターンによって国際貿易を説明している。つまり、生産技術や要素賦存量が国家間で同じであれば国際貿易は起こらない。したがって、産業内貿易を説明するには伝統的理論とは別の理論を考えなくてはならない。しかし、伝統的理論を用いて産業内貿易を説明できるとする研究者もいる。そこでは、ヘクシャー=オリーン=リカード・モデルが提示され、規模に関する収穫一定な生産技術の下でも産業内貿易が起こり得ることを示している。要素賦存量が国家間で同一であっても、生産技術に差異があれば開放経済に移行する特化が起こり、要素コンテントが同一な財を輸出し輸入するという産業内貿易が起こる。
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