代用血漿として開発の経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/08 06:15 UTC 版)
「デキストラン」の記事における「代用血漿として開発の経緯」の解説
第二次世界大戦中にスウェーデンのウィルヘルム・ティセリウスの研究グループでは血漿の凍結乾燥の研究が進められていた。当時、代用血漿としてはアラビアゴム等が使用されていたが免疫応答を発現したりするため、問題を抱えていた。同時期、ティセリウスは製糖会社から甜菜抽出物に含まれる粘性の夾雑物によって精製用の濾過機が詰まるので対策の依頼を受けた。調査の結果夾雑物は混入した細菌によって生成されたデキストランであることが判明したので研究目的で兎に注射して抗血清を作らせようとしたもののできなかった。デキストランは生体親和性に優れていたので免疫応答を発現することはなかったので代用血漿として有望だった。そのため1951年にファルマシア社から代用血漿剤Macrodexとして商品化された。
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