代替的な定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/30 23:39 UTC 版)
定義 2. Ω をユークリッド空間 ℝn 内のある開集合とする。このとき、各テスト函数 φ ∈ Cc∞ (Ω) に対して ∫ Ω | f φ | d x < + ∞ {\displaystyle \int _{\Omega }|f\varphi |\,\mathrm {d} x<+\infty } を満たす函数 f : Ω → ℂ は、局所可積分と呼ばれる。またそのような函数の集合は L1,loc(Ω) と記述される。ここで Cc∞ (Ω) は、Ω に含まれるコンパクトな台を持つすべての無限回微分可能な函数 φ : Ω → ℝ の集合を表す。 この定義の由来は、ニコラ・ブルバキとその学派によって発展された、ある位相ベクトル空間上の連続線型汎函数の概念に基づく測度と積分の理論にある。またこの定義は、Strichartz (2003) や Maz'ya & Shaposhnikova (2009, p. 34) によって用いられた。この「超函数理論的な」定義は、前述の通常の定義と同値である。実際、次の補題が成立する。 補題 1. 与えられた函数 f : Ω → ℂ が定義 1 の意味で局所可積分であることと、定義 2 の意味で局所可積分であることは同値である。すなわち、次が成り立つ。 ∫ K | f | d x < + ∞ ∀ K ⊂ Ω , K compact ⟺ ∫ Ω | f φ | d x < + ∞ ∀ φ ∈ C c ∞ ( Ω ) . {\displaystyle \int _{K}|f|\,\mathrm {d} x<+\infty \quad \forall \,K\subset \Omega ,\,K{\text{ compact}}\quad \Longleftrightarrow \quad \int _{\Omega }|f\varphi |\,\mathrm {d} x<+\infty \quad \forall \,\varphi \in C_{\mathrm {c} }^{\infty }(\Omega ).}
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