交響曲第18番 (ハイドン)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 交響曲第18番 (ハイドン)の意味・解説 

交響曲第18番 (ハイドン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/02 00:00 UTC 版)

交響曲第18番 ト長調 Hob. I:18 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲した交響曲

初期の交響曲のひとつで、正確な作曲年は不明だが、フュルンベルク・コレクションに信頼できる筆写譜が所蔵されており、エステルハージ家に仕える以前の、ボヘミアのモルツィン伯爵に仕えていた時期(1757年から1760年頃)の作品と考えられている[1]

編成

オーボエ2、ホルン2、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリンヴィオラ、低音(チェロコントラバスファゴット)。

曲の構成

第1楽章が遅いテンポの教会ソナタ風の作品だが[2]、同様のほかの作品とは異なり、メヌエットで終わる3楽章形式になっている。演奏時間は約15分。

  • 第1楽章 アンダンテモデラート
    ト長調、4分の2拍子ソナタ形式
    第1楽章の緩徐楽章は通常「アダージョ」と指定されていることが多いが、この曲では「アンダンテ・モデラート」と指定されており、通常と異なっている。
    低音の8分音符による伴奏の上を、付点つきのリズムをもった主題をまず第2ヴァイオリンが演奏し、第1ヴァイオリンがそれを引き継ぐ、トリオ・ソナタに似た構成を持つ[1]。管楽器は終始補助的な役割に徹する。曲は の32音符の連続や、 の激しい交替によって区切られる。展開部と再現部の境目がはっきりしない。
  • 第2楽章 アレグロモルト
    ト長調、4分の4拍子、ソナタ形式に似た二部形式
    急速な音楽で、しばしばホルンによるファンファーレが聞かれる。展開部で第1主題と第2主題が聞かれた後に元の調に戻るが、ソナタ形式の場合と異なって主題は再現せず、推移部と終結部にあたる部分のみが再現する。
  • 第3楽章 テンポディ・メヌエット
    ト長調、4分の3拍子、三部形式
    通常のメヌエットと同様の三部形式だが、中間部分にはトリオとは書いてない。そこから最初の部分に戻ったあとは繰り返しが省略され、終わりに10小節のコーダが付随していて、最終楽章らしさを出している。
    メヌエット主部は3連符や付点つきのリズム、トリルなどを使用した華やかな音楽である。トリオにあたる箇所はト短調に変わる。

脚注

  1. ^ a b デッカ・レコードのホグウッドによるハイドン交響曲全集第1巻、ウェブスターによる解説。1993年
  2. ^ 音楽之友社ミニスコアのランドンによる序文

参考文献

  • 『ハイドン 交響曲集II(13-27番) OGT 1590』音楽之友社、1981年。  (ミニスコア、ランドンによる序文の原文は1964年のもの)

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「交響曲第18番 (ハイドン)」の関連用語

交響曲第18番 (ハイドン)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



交響曲第18番 (ハイドン)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの交響曲第18番 (ハイドン) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS