中枢性尿崩症に関して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 08:27 UTC 版)
「デスモプレシン」の記事における「中枢性尿崩症に関して」の解説
バソプレシンは尿への水の排泄量を抑制する、いわゆる「抗利尿ホルモン」として有名なので、何らかの理由でバソプレシンが分泌されないために、過剰に水が尿中へと排泄されてしまう中枢性尿崩症の患者に、バソプレシンの代わりにデスモプレシンを使う事については、理解し易いだろう。つまり、投与されたデスモプレシンは、バソプレシンと同様に腎臓で、バソプレシンV2受容体(英語版)に結合して受容体を作動させ、この受容体がアクアポリンを作動させて、尿中から水を再吸収を行い、尿量を減少させる。 したがって、もしもデスモプレシンが効き過ぎた場合には、水が再吸収され過ぎて、最悪の場合には水中毒で死亡する恐れがある。実際にアメリカ合衆国では、デスモプレシンを投与した結果、水中毒を引き起こして、死者が出たため警告が発せられた。これを防止するため、患者の水の管理に注意を払う必要がある。また、患者が低ナトリウム血症の状態に陥っていないかにも注意を払う必要がある。なお、もしも水中毒の兆候が患者に現れた場合には、デスモプレシンの投与を中止しなければならない。
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