中心的単純環の分解体とは? わかりやすく解説

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中心的単純環の分解体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/09 19:33 UTC 版)

中心的単純環」の記事における「中心的単純環の分解体」の解説

体 E が K 上の中心的単純環 A の分解体 (splitting field) であるとは、テンソル積 A ⊗K E が E 上の行列環同型となるときに言う。任意の有限次元中心的単純環分解体を持つ。実際、A が多元体場合は A の極大可換部分体その分解体になる。一般に、K の分離拡大となるような分解体存在して、その次数は A のシューア指数等しい。例え複素数体 C は R 上の四元数環 H を t + x i + y j + z k ⟷ ( t + x i y + z i − y + z i t − x i ) {\displaystyle t+x\mathbf {i} +y\mathbf {j} +z\mathbf {k} \;\longleftrightarrow \;{\begin{pmatrix}t+xi&y+zi\\-y+zi&t-xi\end{pmatrix}}} なる同型対応によって分解するこの分解体存在により、中心的単純環 A に対して被約ノルム (reduced norm) および被約トレース (reduced trace) を定義することができる。A を分解体上の行列環写して、その行列環上で行列式およびトレース考えたもの(行列環上のそれと行列環への同型との合成)がそれぞれ被約ノルムおよび被約トレースである。例えば、四元数環 H を上記のように分解したとき、その元 t + xi + yj + zk は被約ノルム t2 + x2 + y2 + z2 および被約トレース 2t を持つ。 被約ノルム乗法的英語版)で、被約トレース加法的である。中心的単純環 A の元 a が可逆となる必要十分条件は、その被約ノルムの値が非となることである。従って、中心的単純環多元体となるための必要十分条件は、その非零元の被約ノルムがすべて非となることである。

※この「中心的単純環の分解体」の解説は、「中心的単純環」の解説の一部です。
「中心的単純環の分解体」を含む「中心的単純環」の記事については、「中心的単純環」の概要を参照ください。

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