中心タンパク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 15:56 UTC 版)
複合体の中心部では、6個のRNase PH様リボヌクレアーゼが環構造を形成している。古細菌では2種のユニッ(Rrp41、Rrp42と呼ばれる)3個ずつで構成されるが、 真核細胞では6種の異なったユニットで構成される。6種のユニットの内、3種はRrp41に、残り3種はRrp42に類似している。 この環構造の上部には、S1RNA結合ドメインを持ったユニットが3個乗っている。その内2個のユニットはK-homology(KH)ドメインも有する。真核細胞では3つのタンパク質は全て異なるが、古細菌ではその内2つが同じタンパク質である。 この環構造はRNase PHやPNPaseによく似ている。細菌では、RNase PHユニットが6量化、環構造を形成しtRNAの転写後修飾を行っている。細菌、葉緑体、ミトコンドリアで見られるRNA加リン酸分解酵素PNPaseでは、S1、KH、2つのRNase PHドメインを持ったタンパクが3量体を形成し、エキソソームとほぼ同一の複合体となっている。構成タンパクのドメイン、構造の類似性から、これらの複合体には進化的関連があり、共通祖先を持つと考えられている。RNase PH様エキソソームタンパク、PNPase、RNase PHは全てRNase PHファミリーに属し、酵素活性がある場合には加リン酸分解を行う。
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