与えられた数より小さい素数の個数についてとは? わかりやすく解説

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与えられた数より小さい素数の個数について

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/14 21:52 UTC 版)

与えられた数より小さい素数の個数について』(あたえられたすうよりちいさいそすうのこすうについて[1]、ドイツ語の原題: Ueber die Anzahl der Primzahlen unter einer gegebenen Grösse, 英語での定訳: On the Number of Primes Less Than a Given Magnitude)は、19世紀ドイツ数学者であるベルンハルト・リーマン1859年に発表した論文である。同年の学術誌『ベルリン学士院月報』(Monatsberichte der Königlich Preußischen Akadademie der Wissenschaften zu Berlin) 上に掲載された。解析学幾何学の分野における業績が多かったリーマンが数論の分野で唯一発表した論文であり、わずか9ページしかなかったが、数々の画期的な内容を含み、後世に甚大な影響を及ぼした。特に解析的整数論においては、本論文は同分野の基本文献とされている。内容的には、この論文はあるべき大論文の要約版・研究速報と見なすことができたが、リーマン自身は7年後の1866年に39歳で没したため、本論文の詳細版が出版されることはついになかった。もし詳細版が出版されていれば、関連分野の研究は70年は短縮されただろうという指摘がある[2][3][4]


  1. ^ s = σ + it と書く慣習はエトムント・ランダウ (1903年) から始まる。
  2. ^ s = 1/2 + it として
    で定義する。ここに、Γガンマ関数である。現代においてよく用いられる ξ とは異なることに注意。
  3. ^ 原論文では f(x) と表されている。x ≥ 0 で定義され、J(0) = 0 かつ J(x) は素数の冪 pn 毎に 1/n ずつ飛び飛びの値をとる。
  4. ^ ξ の積表示とは、次の等式のこと。
    ここに αξ の零点で、実部が正であるものをわたる。
  1. ^ 訳は右記文献の平林幹人による。(鹿野(1991)、17–28頁)
  2. ^ 黒川 et al. 1999, p. 123
  3. ^ 黒川 & 小山 2009, p. 31
  4. ^ 黒川 2009, pp. 29–31
  5. ^ リーマン; 鈴木治郎訳 (2012年1月27日). “与えられた数より小さな素数の個数について” (PDF). 信州大学. 2012年7月20日閲覧。


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