不良セクタの置換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 16:56 UTC 版)
近年のハードディスクドライブには、予備のセクタを持ち、不良セクタとして検出されたセクタと置き換えるメカニズムが組み込まれているものがある。この置換は、自動的かつ、システムのほかの機能からは不可視で行われる。置換はリストを使用して行われ、使用する2つのリストはPリスト(Primary list)およびGリスト(Grown list)と呼ばれる。 Pリストは製品の製造段階で発生した不良セクタのリストである。この場合には、それらの不良セクタのリストによる置換は、ハードウェアで実装されているため、読み出しおよび書き込みの動作が正常セクタに比べて遅延しない。 Gリストはディスクの動作中に不良セクタと予備セクタ紐づけるためのリストである。 何度かセクタの読み書きを試行しても失敗する場合、または、チェックサムと一致しない場合、ディスクドライブから自動的にタグ付けされ、Gリストに紐づけられる。 ディスクの動作中には、有効なデータが残っているため、予備セクタは次のセクタになる。 予備セクタはディスクの最後に割り当てられる。 Gリストはその特性上、ハードウェアで実装することができないため、この読み出しおよび書き込みの動作は正常セクタに比較し、遅くなる。 通常、不良セクタの置換は、書き込み時、およびタグ付けされたときに行われる。 このため、不正なチェックサムであっても、その一部に有効なデータが含まれている可能性がある不良セクタを読み取ることができる。
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