三百年祭殺人事件 (The Tercentenary Incident)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 08:50 UTC 版)
「バイセンテニアル・マン」の記事における「三百年祭殺人事件 (The Tercentenary Incident)」の解説
第57代大統領ウィンクラーは、無能で公約倒れのホラ吹きだった。何十万人もが集まった建国300年記念演説の壇上で、白煙とともに大統領の姿が消えた。群衆は騒ぎ出した。すると聞きなれた大統領の声が響きわたり、その姿が壇上にあらわれた。彼は言った。「私はなんともありません。今のは機械の故障です」。そのあとの演説は、これまでウィンクラーがしたどんな演説よりも素晴らしかった。その前から、ある噂が広まっていた。大統領とそっくりなロボットが作られて、国事行為にあたり、民衆と握手していると。その事件のあとで、ウィンクラー大統領は人が変わったように有能になった。実は、檀上で白煙にされたのは、無能な人間の大統領だったのだ。そのあとであらわれたロボット大統領は、世界連邦の結束を堅め、平和と建設的な協調を進めている。はたして、それが正しいことなのかはわからない。
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