三村仁司とは? わかりやすく解説

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三村仁司

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/29 13:39 UTC 版)

みむら ひとし

三村 仁司
生誕 (1948-08-20) 1948年8月20日(76歳)
日本
兵庫県加古川市
出身校 兵庫県立飾磨工業高等学校
受賞 厚生労働省「現代の名工」、黄綬褒章
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三村 仁司(みむら ひとし、1948年8月20日[1][2] - )は、日本技術者競技スポーツ用シューズ職人

経歴

1948年、兵庫県印南郡志方町(現:加古川市)生まれ[1][2]。中学時代から陸上部に所属し、陸上競技の強豪校への進学を目指す[3]兵庫県立飾磨工業高等学校時代には陸上部キャプテンを務め[3]長距離走選手としてインターハイなどに出場[2]。練習中に感じたシューズの摩耗の早さから、丈夫で長持ちするシューズを作ることを志す[3]。大学からの競技続行の誘いを断り、高校卒業後の1966年、オニツカ株式会社(現:アシックス)に入社[3][4]。第二製造部を経て、1971年、入社当時から希望していた研究室に配属される[3]

1974年、別注シューズの製作を開始し[1][2][5]、陸上競技にとどまらず、野球、サッカー、テニス、バレーボール、バスケットボール、ボクシング、モータースポーツ、近代五種など多岐にわたる競技のシューズを手がける[4][5]君原健二瀬古利彦谷口浩美森下広一高橋尚子有森裕子野口みずきイチロー長谷川穂積尾崎好美小崎まり青木宣親内川聖一香川真司木﨑良子などのシューズ製作を担当した[1][2]。ただし、2004年以降、イチローのスパイクとトレーニングシューズは、三村や神戸・高塚台の工学研究所ではなく、鳥取・境港のアシックス山陰で製造されていた。

2004年、厚生労働省「現代の名工」表彰[5]。2006年、黄綬褒章受章[5]

2009年、アシックスを定年退職。兵庫県高砂市米田町[2]、シューズ工房「M.Lab(ミムラボ)」を設立し[5]、代表取締役に就任。2010年1月、アディダスジャパン株式会社と専属アドバイザー契約締結を発表し[6]、ミムラボで制作されるすべての競技シューズをアディダス製品として開発することとなった。しかし、2017年春には契約解消している[7]。2018年1月1日にニューバランスの専属アドバイザーに就任した[5][8]

エピソード

2004年のアテネオリンピックで、野口みずきは、女子マラソンで優勝した直後、右足のシューズを脱いで、キスをした。野口自らの説明によれば、それはシューズを製作した三村に対する「最大限の感謝の気持ち」の意味だった、という[9]

著書

出演番組

脚注

  1. ^ a b c d MIMURA PREMIUM [リンク切れ]- アディダスランニングラボ
  2. ^ a b c d e f ピックアップボイス 三村仁司さん[リンク切れ] - 加古川タウンマップキラリかこがわ
  3. ^ a b c d e 金メダリストを支えたシューズ職人、東京五輪でも世界と戦う”. PROJECT DESIGN - 月刊「事業構想」オンライン (2019年3月1日). 2025年7月29日閲覧。
  4. ^ a b 三村仁司|JOC - 日本オリンピック委員会”. JOC - 日本オリンピック委員会. 2025年7月29日閲覧。
  5. ^ a b c d e f 「M.Lab」代表 三村仁司さん”. www.city.kakogawa.lg.jp. 加古川市. 2025年7月29日閲覧。
  6. ^ 現代の名工、三村仁司氏が生み出すシューズ All About、2010年1月14日
  7. ^ 最強の靴職人 アディダスとの専属契約解消で青学大が激震”. NEWSポストセブン. 2018年1月2日閲覧。
  8. ^ ニューバランスがシューズ職人三村仁司氏との専属アドバイザー契約を締結”. PR Times. 2018年1月2日閲覧。
  9. ^ ロンドン五輪へ始動 シューズの三村仁司 All About、2010年5月11日

外部リンク




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