三原則とSFミステリ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 21:34 UTC 版)
「ロボット工学三原則」の記事における「三原則とSFミステリ」の解説
アシモフはミステリ作家としても活躍しており、SFもミステリの要素を持つ作品が多い。特にロボット物はその傾向が強いが、これは本来SFの自由な気風がミステリの約束事にそぐわない(例えばトリックに読者のあずかり知らぬ超技術を持ち出されては、ジャンルとしてのミステリとして成立しない)のに対し、ロボット物は三原則という大前提のおかげで比較的容易にミステリ的シチュエーションを構築し得ることが大きい。 『われはロボット』『ロボットの時代』の短編群の多くは、ロボットが一見して三原則に反するような行為を行う事件が起こり、その謎をスーザン・カルヴィンやパウエル&ドノバンのコンビらが解明していく内容となっており、その過程が一種のミステリとなっている。 これをさらに発展させたのが、SFミステリの傑作として名高いロボット長編『鋼鉄都市』と続編『はだかの太陽』である。いずれも三原則によって人を殺せないはずのロボットが殺人の容疑者として浮上し、真犯人が三原則を逆用して仕組んだトリックを刑事イライジャ・ベイリとR・ダニール・オリヴォーが解明していく。
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