ヴクブ・カキシュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/24 15:27 UTC 版)
ヴクブ・カキシュ(Vucub Caquix ヴクヴ・カキシュ)は、マヤ神話に伝わる巨人。エメラルドの歯と、金と銀で出来た輝く体を持つ。その名は「七の鸚鵡」を意味し、巨大な怪鳥として描かれる事も多い。
ヴクブ・カキシュは、かつての創造と現在の創造との間にある黄昏の世界の太陽と月のふりをした力強い鳥として描写されている。現代のKʼicheʼによると、彼の名前は北斗七星の7つの星を指している[1]。
ヴクブ・カキシュの傲慢さに怒った双子の英雄フンアフプーとイシュバランケーは、彼を倒そうとするも返り討ちにあう。辛うじて逃げ延びた双子は、ヴクブ・カキシュの強さの秘密は歯にあることを知る。
ヴクブ・カキシュは双子との戦いで負った歯痛に悩まされていた。そこへ、治療師を装った双子が現れた。ヴクブ・カキシュは双子と気づかずに治療を任せてしまい、歯を抜かれて力を失う。おまけに目玉も抉り抜かれ、ヴクブ・カキシュは衰弱死することになる。
参考文献
- 『幻想動物事典』 新紀元社、1997年、42頁。
- 『悪魔事典』 新紀元社、2000年、70-71頁。
脚注
- ^ Tedlock 1996:237, note to page 73
ヴクブ・カキシュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 05:39 UTC 版)
「フンアフプーとイシュバランケー」の記事における「ヴクブ・カキシュ」の解説
巨人のヴクブ・カキシュの傲慢ぶりを見たフンアフプーとイシュバランケーは彼の退治を決意した。ヴクブ・カキシュはナンセの木の実を食べているため、2人は木の根元で待ち伏せし、フンアフプーが吹筒を打ち、ヴクブ・カキシュの顎の骨に当てた。そして木から落ちてきたヴクブ・カキシュを捕らえようとしたら、逆にフンアフプーの腕が折られて奪われてしまった。 2人は老女のサキ・ニマ・チイス、老人のサキ・ニム・アクを訪ねて、自分たちと一緒にヴクブ・カキシュの家に行ってほしいと頼んだ。老女と老人は、奥歯が痛んで苦しんでいるヴクブ・カキシュを治療すると嘘を言い、ヴクブ・カキシュの歯も目も抜き取って殺した。その間にフンアフプーは自分の腕を取り戻した。
※この「ヴクブ・カキシュ」の解説は、「フンアフプーとイシュバランケー」の解説の一部です。
「ヴクブ・カキシュ」を含む「フンアフプーとイシュバランケー」の記事については、「フンアフプーとイシュバランケー」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- ヴクブ・カキシュのページへのリンク