ロシア交響楽団とは? わかりやすく解説

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ロシア交響楽団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/18 04:10 UTC 版)

ロシア交響楽団
原語名 Симфонический оркестр России
出身地 ロシア モスクワ
ジャンル クラシック音楽
活動期間 1991年 - 2009年
メンバー 芸術監督
ヴェロニカ・ドゥダロワ

ロシア交響楽団(ロシアこうきょうがくだん、: Симфонический оркестр России: The Symphony Orchestra Of Russia)は、1991年から2009年の間、ロシアに存在したオーケストラである。ヴェロニカ・ドゥダロワにより創設され、モスクワを拠点として活動した。ドゥダロワが芸術監督兼首席指揮者であった1991年から2003年の間は「ヴェロニカ・ドゥダロワの統率する国立ロシア交響楽団」(: Государственный симфонический оркестр России п/у Вероники Дударовой)と呼ばれていた。

歴史

ロシアにおいて唯一「オーケストラの指揮者として成功した女性」として知られたドゥダロワは、1960年から1989年までの長きにわたってモスクワ国立アカデミー交響楽団の芸術監督兼首席指揮者として活躍したが、同職を退いた後、自ら新たなオーケストラの創設を試み、1991年に結成したのがこのオーケストラである。結成当初から活発な演奏活動を行うとともに、オリンピア・レーベル(nl:Olympia Compact Discs Ltd.)[1]を中心に録音活動も行い、ロシア国内のみならず国外からも高く評価され、「国立」オーケストラの地位を得ている。ドゥダロワは高齢のため2003年に首席指揮者職を辞するが、芸術監督の座は亡くなるまで維持し続けた。

2009年初頭にドゥダロワが死去すると、ミハイル・プレトニョフ率いるロシア・ナショナル管弦楽団との合併の話が持ち上がる[2]。同年半ばになるとプレトニョフが積極的に介入し始め、合併は実現するかと思われた。その内容は、ロシア・ナショナル管弦楽団がロシア交響楽団の楽団員を受け入れることを条件にロシア・ナショナル管弦楽団が「国立」オーケストラの地位を得るというものであった[3][4]。結局、合併は実現せず、ロシア交響楽団は解散、楽団員は全員解雇され、ロシア・ナショナル管弦楽団が「国立」オーケストラとなることだけが実現した[5]

歴代首席指揮者

脚注

  1. ^ メロディアのライセンスを有していたイギリスレコードレーベルソビエト連邦時代、国内にCDを製造する設備がなかった頃、メロディアはオリンピアに依頼しイギリスでCDを製造していた(その後、ソ連国内に自前の製造設備ができ自国で製造)。ソ連崩壊後も、ロシアのメジクニーガ(Международная книга、国際図書輸出入公団)、ルーマニアエレクトレコードなど旧社会主義国の国営レコード会社と協力し、活発な録音活動を展開していたが、創設者の死により活動を停止した。
  2. ^ ロシア交響楽団の楽団員の中には、かなり以前から計画されていたと考える者もいた(外部リンク:ラジオ・リバティー ロシア語放送記事参照)。
  3. ^ ミハイル・プレトニョフの記事にもあるようにロシア・ナショナル管弦楽団は「ソ連で最初の私設オーケストラ」で、公的補助を受けていないという状態は2009年の時点でも変わっていなかった。
  4. ^ ただし、ロシア交響楽団の労働組合代表を務めた楽団員は、「(仲介したロシア文化省職員からは)ロシア・ナショナル管弦楽団はロシア交響楽団の楽団員のために空きが50人分あると聞かされたが後にそれは事実ではないとわかった」と話しており、最初から「合併」という話ではなかった印象を受ける(外部リンク:ラジオ・リバティー ロシア語放送記事参照)。
  5. ^ ロシア交響楽団側は存続のため、大統領首相に嘆願書を提出したが返事はなく、同じく嘆願書を提出したモスクワ市長ユーリ・ルシコフからは「ロシア交響楽団は連邦政府の管轄でありモスクワ市の管轄ではない」という返事が返って来たのみであった(外部リンク:ラジオ・リバティー ロシア語放送記事参照)。

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