リックロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/14 04:29 UTC 版)
リックロール (Rickroll) とは、ネット上で説明と異なる内容のハイパーリンクを貼る行為である。イギリスの歌手リック・アストリーの1987年の楽曲「ギヴ・ユー・アップ(Never gonna give you up)」のミュージック・ビデオの釣りリンクに端を発するため、歌手名をとって名付けられた。
概要
英語圏の画像掲示板である4chanにおいて、「性的な動画のリンク先」などと称して別の動画にアクセスさせる、いわゆる「釣り」行為が多発していた。釣り動画は「ダックロール」 (duckroll) と呼ばれる、車輪の付いたアヒルのおもちゃの動画が定番となっていたが、2007年にいつものダックロールの代わりにリック・アストリーの「ギヴ・ユー・アップ」のミュージック・ビデオへのリンクが張られたのがそもそもの発端である[1]。
「ギヴ・ユー・アップ」は1980年代のヒット曲であるが、今となっては時代遅れなダンスや楽曲が英語圏のインターネット利用者に衝撃を与え、釣りリンクを踏んだ人たちは動画サイトのコメント欄に「Rickrolled」(リックロールされた)などと書き込んだ。
その後、いくつかのメジャーなメディアで報道され、「ギヴ・ユー・アップ」のパロディ動画が作られたりするなど、4chanのみならず英語圏のインターネット全体でリックロールが流行することとなった。
影響
リックロールの流行によりリック・アストリー本人への注目も集まり、2008年11月に行なわれたMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードでは、大量のオンライン投票により、「Best Act Ever(過去最高の歌手)賞」を受賞してしまう事態となるが、この異常な状況に対してアストリー本人は「I just felt it was a bit of a daft award.(ちょっとばかりふざけた賞だなと思うだけ)」とし、「I think MTV were thoroughly rickrolled(MTVは完全にリックロールされたんだと思う)」と述べたが、その一方で、自分に投票してくれた人々に対して感謝の言葉も述べている[2]。なお、YouTubeでの「ギヴ・ユー・アップ」の動画再生回数は2010年8月末の時点で3,900万回に及んでいたが、アストリー本人が作詞作曲した楽曲でないため、アストリーが手にした印税はわずか12ドルだった[3]。
2021年7月29日、YouTubeでの動画再生数が10億回を突破した[4]。
出典
- ^ “The Biggest Little Internet Hoax on Wheels Hits Mainstream” (英語). FoxNews.com. (2008年4月22日). オリジナルの2013年5月11日時点におけるアーカイブ。 2013年5月7日閲覧。
- ^ “Rick brands MTV win 'ridiculous'” (英語). BBC Newsbeat. (2008年11月7日) 2013年5月7日閲覧。
- ^ Orlowski, Andrew (2010年8月31日). “German judge chides Google over YouTube freeloading” (英語). The Register 2013年5月7日閲覧。
- ^ “リック・アストリー、「ギヴ・ユー・アップ」MVが10億再生突破”. Billboard JAPAN. (2021年7月29日) 2021年8月4日閲覧。
関連項目
外部リンク
リックロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 08:19 UTC 版)
2007年頃、英語圏のインターネットで掲示板の騙しリンク先として同曲のミュージック・ビデオが多用されたのをきっかけに注目を集めた。現象にはそれまでの定番動画だった「ダックロール」をもじって「リックロール」の名が付けられた。 詳細は「リックロール」を参照
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リックロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 17:21 UTC 版)
「リックロール」を参照 2007年頃から、主に英語圏のインターネット掲示板でリックロール(RickRoll)と呼ばれる引っ掛けが流行するようになった。これは興味を引くタイトルの動画をアップロードし(例えば映画本編の違法アップロードなど)、見た者がリンクをクリックすると、内容はリックの「Never Gonna Give You Up」の動画であるという、俗に「釣り動画」と呼ばれる悪戯である(日本においても山口弘美の「私の彼はジャイアンツファン」の動画がこれに近い使われ方をすることがある)。 悪戯に使われてしまったものの幸いにもこのリックロール現象により、その声質と歌唱力が再評価されることとなった。2008年には同楽曲が全英シングルチャートで73位に再チャートインした。ほかにも、2008年のMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードにおいてインターネットからの大量の投票により「Best Act Ever(史上最高のアーティスト賞)」を受賞するなどしている。 上述の通り、リック・アストリーは2017年8月20日のサマーソニック東京に出演しているが、彼自身のステージ終了後、同日のヘッドライナーのフー・ファイターズのステージに飛び入り参加し、「Never Gonna Give You Up」を熱唱した。これは、リックロールのブームの際、同曲とニルヴァーナ(フー・ファイターズのフロントマン、デイヴ・グロールはこのバンドのドラマーだった)の大ヒット曲「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」がマッシュアップされたものが、ネット上で大流行したことにちなむ。
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