リケッチア [Rickettsia]
1910年頃、H.T.リケッツ(アメリカ)によって、ロッキー山紅斑熱の病原体として桿菌状の小体が発見され、次いで、1915年にS.von プロワツェキー(チェコスロバキア)によって、発疹チフスの病原体が研究された。翌年、H.da ロシャ・リマ(チェコスロバキア)によって発疹チフスの病原体が発見され、その学名を研究中に倒れた前記の二人を記念してリケッチア・プロワツェキー(Rikettsia prowazekii)と命名した。現在、リケッチアの発見者はロシャ・リマとされている。
リケッチアはリケッチア目の3科、12属に分類される微小な偏性病原菌である。ヒトやその他の脊椎動物が保菌するが、ダニなどの節足動物が媒介者となってヒトに種々のリケッチア症をひきおこす原因となる。リケッチアはグラム陰性菌で球桿状(0.2-0.5×0.4-1.0μm)であるが、ほとんどのリケッチアは宿主の細胞外では培養ができない。ただし、ロシャリメア属(Rochalimaea)とバルトネラ属(Bartonella)のリケッチアは人工培地で培養できる。一般には宿主の細胞質内ときには核内で増殖する。12属の中でリケッチア属(Rickettsia)、ロシャリメア属、コキシエラ属(Coxiella)、エールリヒア属(Ehrlichia)、バルトネラ属がヒトに病原性がある。 リッケチア属には発疹チフス、発疹熱、ロッキー山紅斑熱、リケッチア痘およびつつが虫病の病原体が知られている。ロシャリメア属は暫壕熱病原体、コキシエラ属はQ熱病原体である。エールリヒア属とバルトネラ属のリケッチアはおもに脊椎動物の赤血球などの有核細胞に寄生するが、ときにはヒトにも感染する。リケッチアは独自にタンパク質を合成しエネルギー代謝も行う。なお、リッケチア症の治療にはテトラサイクリン系の抗生物質が最も有効とされている。
リケッチアはリケッチア目の3科、12属に分類される微小な偏性病原菌である。ヒトやその他の脊椎動物が保菌するが、ダニなどの節足動物が媒介者となってヒトに種々のリケッチア症をひきおこす原因となる。リケッチアはグラム陰性菌で球桿状(0.2-0.5×0.4-1.0μm)であるが、ほとんどのリケッチアは宿主の細胞外では培養ができない。ただし、ロシャリメア属(Rochalimaea)とバルトネラ属(Bartonella)のリケッチアは人工培地で培養できる。一般には宿主の細胞質内ときには核内で増殖する。12属の中でリケッチア属(Rickettsia)、ロシャリメア属、コキシエラ属(Coxiella)、エールリヒア属(Ehrlichia)、バルトネラ属がヒトに病原性がある。 リッケチア属には発疹チフス、発疹熱、ロッキー山紅斑熱、リケッチア痘およびつつが虫病の病原体が知られている。ロシャリメア属は暫壕熱病原体、コキシエラ属はQ熱病原体である。エールリヒア属とバルトネラ属のリケッチアはおもに脊椎動物の赤血球などの有核細胞に寄生するが、ときにはヒトにも感染する。リケッチアは独自にタンパク質を合成しエネルギー代謝も行う。なお、リッケチア症の治療にはテトラサイクリン系の抗生物質が最も有効とされている。
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