ラマルキズムとの関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 15:50 UTC 版)
「エピジェネティクス」の記事における「ラマルキズムとの関連」の解説
エピジェネティクスはラマルキズムまたはネオ・ラマルキズムと同じようなものと考えられることもあるが、それらを支持する研究分野ではないことに注意が必要である。エピジェネティックな表現型変化は遺伝子の突然変異を原因とするものではないが、エピジェネティックな機構そのものは遺伝子の制御の下にある。さらに根本的なことであるが、自然選択による選択結果は、表現型が遺伝子突然変異に支配されているか支配されていないかということとは無関係である。以上の2点を言い換えると、「エピジェネティックな表現型変化に対して自然選択がおきる可能性はあるが、選択されるのは表現型をもたらした機構の遺伝子型である」となる。エピジェネティクスの解明は、進化発生生物学にとって重要で想定外の貢献につながるかもしれない。そしてそれは、現代の進化論の進展になることはあっても、根本からの転覆とはなりえない。ただし生物集団でのエピジェニックな効果が、進化生物学において単なる微調整あるいは大幅な見直しのどちらをもたらすのかという検討課題は残されている。
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