モデナ_(F1)とは? わかりやすく解説

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モデナ (F1)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/01 17:54 UTC 版)

モデナ
活動拠点 エミリア=ロマーニャ州モデナ県モデナ
創設者 カルロ・パトルッコ
スタッフ マウロ・フォルギエリ
デーヴ・モーガン
参戦年度 1991年
出走回数 16 (6スタート)
コンストラクターズ
タイトル
0
ドライバーズタイトル 0
優勝回数 0
通算獲得ポイント 0
表彰台(3位以内)回数 0
ポールポジション 0
ファステストラップ 0
F1デビュー戦 1991年アメリカGP
初勝利
最終勝利
最終戦 1991年オーストラリアGP
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モデナModena)は、1991年F1に参戦していたレーシングチームである。本拠地はイタリアエミリア=ロマーニャ州モデナに置かれた[1]ランボランボルギーニモデナ・ランボとも呼ばれる。

歴史

F1計画の原点は、メキシコ初のF1チーム参戦を計画したメキシコ人実業家フェルナンド・ゴンザレス・ルナのグラス(GLAS, Gonzalez Luna Associates[2])チームに、ランボルギーニ社が全面協力してチームのF1参戦を支援するというもので、実際に1991年のF1世界選手権へのエントリーも完了し、参戦のための新マシン「291」のシェイクダウンテストも済んだ1990年7月、中心人物のルナがチーム資金を持ち逃げし失踪するという事態が発生する[3]

ランボルギーニはF1レギュレーションにある「正式エントリー完了後のレース欠場による多額の罰金」を避けるため、イタリア人資産家カルロ・パトルッコと組んでチーム本拠をイタリア・モデナへと移設、1991シーズン開幕直前には日本の土井不動産が資本参加し「Central Park」ブランドでメインスポンサーを務めることも決定[4]しF1実戦へと突入した。

マシンは、マウロ・フォルギエリがすでに設計を済ませていたシャシー「291」にV型12気筒エンジンを搭載。シェイクダウンテストはマウロ・バルディが担当[5]し、開幕前合同テストでは若手のマルコ・アピチェラがテスト走行をしたが[6]、レースドライバーはイタリアの有望株とされF1参戦4年目となるニコラ・ラリーニと、前年の国際F3000選手権で3勝を挙げる活躍を見せたエリック・ヴァン・デ・ポールに決定した。

曲線的に斜めになったサイドポンツーンが特徴的なマシンで、開幕戦のアメリカグランプリではラリーニが入賞一歩手前の7位で完走、第3戦サンマリノグランプリでは、雨天の混乱も味方しファイナルラップまでヴァン・デ・ポールが5位を走行する(ただし、ガス欠で最終的には9位完走扱い)シーンがあり、ラリーニの最高位7位が効き後半戦は予備予選の対象から外れた。

しかし、シーズンを通してチーム成績は低調で、わずか2ヶ月でチームを去ったフォルギエリに変わってナイジェル・コパースウェイトがウイングを変更、最終的には特徴的なサイドポンツーンを廃止したデザインのマシンを投入したが、決勝レースに出たのは2人合わせて6回、ヴァン・デ・ポールに至っては前述のサンマリノGPのみという結果であった。

最終戦の時点でランボルギーニ・エンジンを失うことは決定していたが、1992年に向けて「フェラーリのGTO(ギルフォード・テクニカル・オフィス)を買収する計画があり、そこで新マシン開発を行い、エンジンに関してはフォードのエンジンを供給してもらえるよう交渉している。来季も参戦したい。」と表明していたが[7]、参戦資金不足のためそのままF1から撤退した。

F1における全成績

(key) (太字ポールポジション

シャシー エンジン タイヤ ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント 順位
1991年 モデナ・291 ランボルギーニ・L3512 V12 G USA
BRA
SMR
MON
CAN
MEX
FRA
GBR
GER
HUN
BEL
ITA
POR
ESP
JPN
AUS
0 NC
ニコラ・ラリーニ 7 DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ Ret 16 DNQ 16 DNQ DNQ DNQ Ret
エリック・ヴァン・デ・ポール DNPQ DNPQ 9 DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ

出典

  1. ^ Modena Team Central Park 1991F1日本グランプリ公式プログラム 75頁 株式会社鈴鹿サーキットランド 1991年10月発行
  2. ^ Racing On』 496 [特集] F1最熱狂期 PartIII、三栄書房、2018年、48頁。
  3. ^ どうなる? グラスのF1計画 - 山海堂GPX 1990年イギリスGP号 30頁中段
  4. ^ チーム・モデナに日本企業が資本参加 - 山海堂GPX 1991年プレシーズン号 7頁中段
  5. ^ Mini News グラスF1が初走行 - 山海堂GPX 1990年フランスGP号 31頁下段
  6. ^ エストリル合同テスト - 山海堂GPX 1991年カレンダー号 5頁
  7. ^ チームモデナ撤退の危機 グランプリ・エクスプレス '91オーストラリアGP号 Mini News 31頁 1991年11月23日発行

関連項目


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