メリトーネ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 12:28 UTC 版)
謹厳な修道院長グァルディアーノ神父と好一対をなすコミカルな役柄である。彼もプレツィオジッラ同様、原作ではデッリ・アンジェリ修道院にしか登場しないのを、オペラ第3幕ではスペインからはるばるイタリア戦線まで赴かせ、また第4幕で修道院に戻していて少々やり過ぎの感もあるが、ヴェルディがサンクトペテルブルクでの初演時にわざわざ指名したのが『二人のフォスカーリ』(I due Foscari )の総督、『海賊』(Il corsaro )のセイド、『ルイーザ・ミラー』のミラーを創唱し、主役級もこなせた名バリトン、アキッレ・デ・バッシーニ(Achille De Bassini)であったことからも、作曲者がこのコミック・リリーフ的な役を重視していたことがわかる。楽譜上で指示されている声域は「バリートノ・ブリッランテ」(明るい、才気煥発なバリトン)であるが、今日ではバッソ・ブッフォが演じることも多い。
※この「メリトーネ」の解説は、「運命の力」の解説の一部です。
「メリトーネ」を含む「運命の力」の記事については、「運命の力」の概要を参照ください。
- メリトーネのページへのリンク