メサドンとブプレノルフィン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 15:43 UTC 版)
「メサドン」の記事における「メサドンとブプレノルフィン」の解説
麻薬依存症の治療には、メサドンだけでなく、ブプレノルフィンも用いられる。ただし、ブプレノルフィンは、メサドンと構造的に似ておらず、むしろ、モルヒネなどに構造として似ている。 2002年10月にアメリカ食品医薬品局は、2種のブプレノルフィン配合剤、サブテック (Subutex) とサボキソン (Suboxone) を麻薬依存症の治療に認可した。なお、興味深い事に、これらの配合剤は、メサドンや LAAM とは異なり、アメリカ規制物質法のスケジュール III に指定されており、外来患者に対しても使用が許可されている。 一方で、イギリスを始めとするヨーロッパの国々では、ブプレノルフィンやメサドンのみならずヘロインさえを含むオピオイド類は、オピオイド依存症の外来患者の治療に標準的に用いられており、アメリカ合衆国のように強く規制された環境で治療が行われる事はない。オーストリアでのある研究により、モルヒネの経口投与はメサドンの経口投与よりも良好な結果を与えると示され、またヘロイン維持療法の研究では、メサドンの背景的少量投与をヘロイン維持療法と組み合わせる投与法により、応答性の低い患者に対する成果が大きく向上する可能性が有ると示された。
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