ミームと宗教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 15:32 UTC 版)
ドーキンスによって考案されたミーム(自己複製子)を用いてデネットは、おのおのの宗教はミーム選択のプロセスを経て形成・進化してきたのだろうと言う。しかし本書での宗教に対するデネットの姿勢は、ドーキンスの激烈な宗教批判(『神は妄想である』参照)と比べるとはるかに穏やかである。宗教も人間と文化の進化のなかで形成されてきたのだから、私たちはその生物学的起源、ニューロンの条件、宗教が人間に与える作用と副作用といった問題を科学的に解明していかねばならないとデネットは主張する。また、シャーマンによって始められた民間信仰(folk religion)がどのようにして組織化された宗教(organized religion)への発達をとげたのか、前者と後者を隔てる差異はどのようなものなのかを考察する必要も主張されている。
※この「ミームと宗教」の解説は、「ダニエル・デネット」の解説の一部です。
「ミームと宗教」を含む「ダニエル・デネット」の記事については、「ダニエル・デネット」の概要を参照ください。
- ミームと宗教のページへのリンク