ミラス_(ミサイル)とは? わかりやすく解説

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ミラス (ミサイル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/04 03:54 UTC 版)

ミラス
種類 対潜ミサイル
製造国 フランス/ イタリア
性能諸元
ミサイル直径 460 mm
(ブースター装着状態1,060 mm)
ミサイル全長 6 m
ミサイル重量 800 kg
弾頭 MU90魚雷
射程 35 km (最大60 km)
推進方式 ターボジェット・サステナー
固体ロケットブースター
誘導方式 慣性誘導指令誘導
飛翔速度 300メートル毎秒
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ミラスフランス語: MILAS)は、イタリアオート・メラーラ社とフランスマトラ社によって開発された対潜ミサイル[1][2]

来歴

1970年代後半、フランス海軍が長距離対潜火力を廃して哨戒ヘリコプターを重視するという決定を覆した直後に、開発の検討が開始された。正式な開発要求は1985年に発出され、1987年の夏に本機の設計が採択された。了解覚書(MoU)は1987年9月に締結された[1]

試作弾による最初の試射は1989年6月に行われた。1994年4月21日には、イタリア海軍の試験艦「カラビニエーレ」を用いて、完成弾による試射が行われた[1]

設計

基本的には、やはり両社が共同開発したオトマートMk.2艦対艦ミサイルをもとに、弾頭を対潜用の短魚雷に換装したものとなっている。ミサイルの巡航高度は200mで、オトマートMk.2と同様に、飛翔中に目標情報の更新を受けることができる[1]

フランス海軍は収束帯(CZ)による長距離探知に見合うスタンドオフ性能を求めていた。これに応じて、本機は35 kmの射程を備えており、この距離を3分で飛翔することができる。哨戒ヘリコプターが15分待機であったことを考えると、即応性の点では大きなアドバンテージであった。なお単純に直線距離で飛翔した場合の最大射程は60 kmに達する[1]

目標の近傍に達してターボジェット・サステナーが消火すると、まず減速用パラシュートを開いて減速、短魚雷を切り離す。短魚雷は姿勢制御・降下用パラシュートを開いて、姿勢を整えて着水、音響ホーミングによって敵潜水艦を捕捉・追尾を開始する[2]。長距離射程での目標捕捉公算は15%程度とされている[1]

なお弾頭として用いられる短魚雷は、やはり両国が共同開発したMU90「インパクト」が標準であるが、イギリススティングレイアメリカ合衆国Mk.46への換装も可能である[2]

脚注


「ミラス (ミサイル)」の例文・使い方・用例・文例

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