ミナミアオカメムシの大発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/13 03:00 UTC 版)
「ミナミアオカメムシ」の記事における「ミナミアオカメムシの大発生」の解説
1950年代末から、ミナミアオカメムシが水田で大発生して、四国や九州の稲作に大きな打撃を与えた。多数の幼虫や成虫が、稲穂に集まって汁を吸うのが見かけられ、そのような水田では斑点米が出て、大きな被害を受けた。それまではこのようなアオカメムシが稲の害虫となるとは認識されていなかったため、農業関係者は大いに当惑したと伝えられる。 この大発生の原因は、農薬の普及によってニカメイガ、サンカメイガの防除が可能になったことであると考えられている。これらのメイガの害が問題にならなくなったので、農家では早生や晩成など、さまざまな時期の栽培が可能になった。それにより、若い稲穂が長期にわたって利用可能になったことが、それまでは周辺のイネ科の雑草で生活していたミナミアオカメムシの増殖にとってよい条件を作ったというのである。 この大発生は、10年ほど続いて、次第に沈静化している。
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