ミシェル・オークレールとは? わかりやすく解説

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ミシェル・オークレール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/16 15:59 UTC 版)

ミシェル・オークレール
出生名 Michéle Auclair
生誕 1924年11月16日
出身地 フランスパリ
死没 (2005-06-10) 2005年6月10日(80歳没)
フランス パリ
学歴 パリ音楽院
ジャンル クラシック音楽
職業 ヴァイオリニスト
担当楽器 ヴァイオリン
活動期間 1943年 - 1960年代前半

ミシェル・オークレール(Michéle Auclair、1924年11月16日[1] - 2005年6月10日)は、フランスパリに生まれたヴァイオリン奏者。その芸風から「女ティボー」と称された。

経歴

6歳からヴァイオリンを始め、パリ音楽院に入学、ジュール・ブーシュリ[2]に師事し、後にジャック・ティボーの教えも受けたが、ティボーは彼女の才能を愛で、同院を首席で卒業するにあたっての卒業演奏では自ら指揮を買って出たという。

1943年、19歳の時にロン=ティボー国際コンクールで優勝し(ティボー大賞)、以後フランス国内外で実績を積む一方、ティボーの助言でカメンスキー英語版やパシュカス等に師事し、また一時期メニューインから薫陶を受けたりもした。

1945年ジュネーヴ国際音楽コンクールで第1位。戦後、1951年ミュンシュに招かれ、渡して成功を収めたり、1958年の訪ではチャイコフスキーの協奏曲で絶賛を博すなど、フランス国内外で演奏活動をする一方、ヴェスの指揮によるチャイコフスキーの協奏曲を皮切りに(米レミントン盤)、1950年代後半から60年代前半に掛けて、数こそ少ないものの何枚かの録音も行ったが、左手の故障のた40歳代で早々に現役を引退した[3]

1969年に交通事故に遭い、それもソリスト引退の原因とされる[4]。引退後は、パリ音楽院等で教鞭を執るなど後進の指導にあたり、日本でも1977年(昭和52年)に桐朋学園に招聘されてマスタークラスを開講している。主な門下にローラン・コルシアやフレデリック・ペラシー等がいる。

パリの自宅で睡眠中に死去。

芸風

技巧的には決してひ弱ではないものの、それを前面に押し出すことなく、ヴァイオリンの持つ音の繊細さ、楚々としたしなやかさの中に、得も言われぬ風情と香気を感じさせるものであったといい[5]、フランスの精髄(エスプリ)を体現すると評された師ティボーの芸風にも通じるとされたことから、「女ティボー」と呼ばれたりもした。

脚注

  1. ^ 1930年生まれとの説もある。
  2. ^ ブーシュリはヌヴーボベスコ等、優れた女流ヴァイオリン奏者を多く世に送り出したことで知られる。
  3. ^ 故障の他に結婚して家庭生活に入ったことも影響しているとの指摘もある。ちなみに、夫はデュアメルの次男であるという(濱田「ミシェル・オークレールの芸術 - 優美さと"粋"の極意」)。
  4. ^ Avenant au billet "A comme Accident" - Classiqu'Analectes
  5. ^ 濱田「ミシェル・オークレールの芸術 - 優美さと"粋"の極意」。

参考文献

  • 濱田滋郎「ミシェル・オークレールの芸術 - 優美さと"粋"の極意」(『メンデルスゾーン、チャイコフスキーヴァイオリン協奏曲』ワーグナー指揮インスブルック響<1963年>、フィリップス UCCP-9061の解説)

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