マラフォン_(ミサイル)とは? わかりやすく解説

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マラフォン (ミサイル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/04 03:54 UTC 版)

マラフォン
種類 対潜ミサイル
製造国 フランス
性能諸元
ミサイル直径 651 mm
ミサイル全長 5,877 mm
ミサイル翼幅 3,190 mm
ミサイル重量 1,000 kg
ブースター330 kg
弾頭 L4魚雷
射程 3,000 - 15,000 m
(最大20,000 m)
誘導方式 指令誘導
飛翔速度 最大280 m/s
(100 m/sまで減速)
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マラフォンフランス語: Malafon)は、フランスが開発した対潜ミサイル[1]

設計

ミサイルは、胴体の下に魚雷を抱えた有翼の飛行機型となっている。誘導は砲射撃指揮装置を用いた指令誘導であり、追尾する際の目標として、両翼端に2つの発光信号が装着されていた。発射後、ミサイル後部両舷に装着された固体燃料ロケット・ブースターは2.8秒燃焼して、ミサイルを280メートル毎秒まで加速する。その後ブースターを切り離して、ミサイルは滑空に入る。着弾予定位置の800メートル手前で高度を落とし、魚雷の安全装置を外すと共に、パラシュートで減速する[1]

なお、搭載される魚雷は国産のL4イタリア語版、533mm径で重量525 kg、弾頭重量150 kg、速度30ノットで射程5,000メートルとされている[1]

ミサイル発射機は単装式で、重量10,500 kg。ミサイルは通常、主・尾翼を外し、ブースター・フィンを折り畳んで保管されている。発射機上の即応弾は30秒以内に発射可能で、次弾は60秒後に発射できる。その後の発射速度は90秒おきに低下する。なお通常、1隻あたり13発のミサイルを搭載していた[1]

配備

開発は1956年より着手され、最初の試射は1958年に、初期運用試験は1964年に行われた。1978年までに370発が就役していた[1]

また1986年から1987年にかけて近代化改修が行われ、システムはソリッドステート化された[1]。しかしシステムの老朽化もあり、ウェストランド・リンクス哨戒ヘリコプターMk.46短魚雷の組み合わせによって代替されて、1997年までに運用を終了した。後継として、イタリアと共同でミラスが開発されていた[2]が、予算上の事情により、フランス海軍での装備化は見送られている[3]

搭載艦

脚注

  1. ^ a b c d e f Norman Friedman (1997). The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998. Naval Institute Press. pp. 664-665, 672-673. ISBN 9781557502681. https://books.google.co.jp/books?id=l-DzknmTgDUC 
  2. ^ 多田智彦「対潜ミサイル (特集・艦載ミサイルのすべて) -- (艦載ミサイルの発達と現況)」『世界の艦船』第639号、海人社、2005年3月、100-103頁、 NAID 40006607572 
  3. ^ 「世界の艦載兵器」『世界の艦船』第811号、海人社、2015年1月、139頁、 NAID 40020297435 

「マラフォン (ミサイル)」の例文・使い方・用例・文例

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