ボトリチスシネレア菌

お酒・飲料大辞典

ボトリチス・シネレア菌

貴腐葡萄につく特別な菌のこと。 葡萄畑には、様々な菌がいますが、なかでもボトリチス・シネレア菌は特別です。 未熟な実や果梗（房から粒を除いた残り）などに付くと腐敗をおこしますが、成熟した実についた場合には、果皮の表面のろう質が失われ、果粒中の水分の蒸発が大きく促進されます。このため、葡萄果の糖度は大きく上昇し貴腐葡萄となります。 これを醸してつくられる貴腐ワインは「ワインの帝王」とも「帝王のワイン」とも呼ばれ、素晴らしい香りと甘美な風味が、その稀少性とともに珍重されています。