ベレツィンの神話分布理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 15:25 UTC 版)
「比較神話学」の記事における「ベレツィンの神話分布理論」の解説
ロシアのサンクトペテルブルク人類学・民族学博物館(Kunstkamera)アメリカ部門主任教授ユーリ・ベレツィン(ベリョースキン)は世界の神話のカタログを作成し、1400以上の神話モチーフが分類され、地域ごとの分布地図を作成している。ベレツィンは、インド・パシフィック(Indo-Pacific, IP)とユーラシア大陸(Continental Eurasian, CE)という二群に分類する。ユーラシア大陸群には北米を含み、星図や月のモチーフが特徴的である。インド・パシフィック群にはアマゾンやメラネシアが含まれ、人体の解剖学的な考え方に共通性が認められる。しかし、サハラ以南アフリカの神話には星の神話も人体の解剖モチーフも乏しいことから、現生人類が出アフリカをした時期には神話はまだ充分に発達しておらず、その後の氷河期に二つの大きな集団が枝分かれした後に個別の発展を遂げた可能性があると指摘している。ベレツィンの神話分布にもとづくグループ、グループ形成の過程の仮説は、ヴィツェルのものと共通するところもある。 2008 年、国際比較神話学会(International Association for Comparative Mythology,IACM)が発足した 。
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